1. デッキの基本構成

メカ系:テープ巻き取りリール、テープ送り出しリール、キャプスタン、ピンチローラー、

電気系:録音・再生ヘッド、消去ヘッド、録音アンプ、再生アンプ、NR回路、バッファアンプ、バイアス発振器、録音・再生イコライザー

その他:レベルメータ、

  1. ヘッド
    1. 録再周波数特性
    2. 低域効果(コンター効果)

低域においてはその波長が長くなり、ヘッドのギャップとの接触部のみだけでなく、コアの周辺で拾った磁束と干渉を起こしてしまいます。したがって周波数によって信号が強くなったり、弱くなったりし、結果として、周波数特性がデコボコになってしまいます。これはヘッドを使用して再生を行う場合、原理的に発生します。対策としてはヘッドの形状を工夫したり、なるべく大きな再生ヘッドを使用することでコンター効果の生じる周波数をなるべく低域に追いやるなどが考えられています。image

  1. テープトランスポート(駆動系)

テープトランスポートはキャプスタン、ピンチローラー、テープ巻き取りリール、テープ送り出しリール、オープンではインピーダンスローラーなどからなります。キャプスタンは定速で回転し、テープを一定の速度で走行させることが目的です。しかしキャプスタンだけでは空回りしてしまいますので、ピンチローラーと呼ばれる主にゴムで作られたものでテープを挟み込み走行させます。

  1. シングルキャプスタン

キャプスタンとピンチローラーの組が1つでテープを挟んで走行させます。次に述べるデュアルキャプスタン方式に比べてコストが安く済みます。

  1. デュアルキャプスタン

キャプスタンとピンチローラーの組が2つを使用して、その2つのキャプスタンの間に録音・再生・消去ヘッドは配置します。2つのキャプスタンはゴムベルトでつながっており回転方向へのゴムの伸びによりわずかに2つのキャプスタンによってテープは引っ張られる格好となります。したがって、ヘッドにテープが安定して接するため、優れた走行系といわれています。2本のキャプスタンともベルトドライブのものと、片方がダイレクトドライブでもう1本がベルトドライブのものとあります。当然シングルキャプスタン方式よりコストがかかります。

  1. 録再アンプ・ラインアンプ・マイクアンプ

録音時はテープの録音特性に併せてイコライジングが行われます。また、録音レベルにあわせるためにアンプ回路を通します。

  1. レベルメータ
    1. VUメータ

300msの間の信号の平均値をほぼ表すレベル指示を行います。人間の聴覚に比較的似ているとされていますが、実際の信号のピークレベルとVUメータの指示値との間には5dB〜10dB程度の差があると言われています。ダイナミックレンジの比較的広いオープンデッキにはよく用いられていましたが、ダイナミックレンジの狭いカセットデッキでは、ピークがすぐひずんでしまうため後述するピークメータの方がよく用いられます。

1〜10ms程度の間の信号の平均値を示すレベル指示を行います。最近では針式のメータはすっかり姿を消してしまいました。LEDやFL表示による棒グラフ式が主流です。棒グラフ式によるメリットは

などです。現在のカセットデッキではほぼ100%がこの方式になっているようです。

  1. 磁気録音の原理
    1. バイアスとは

テープの録音再生特性は入力レベルに対して比例した出力が得られるわけではありません。この非直線性から録音信号が歪んでしまうことになりますので、それを補正するためにバイアスをかけます。

録再特性の直線の部分を使うようにあらかじめ直流バイアスをかけて無信号時、直線性の部分の真ん中のあたりにバイアスポイントを設定する方法です。

録音する信号の最大周波数の数倍以上の交流信号を重畳して録音することで見かけ上直線性を持たせる方式です。