S/PDIFインタフェース S/PDIF interface

image

ASUS A7S333に搭載されているCMI8738を利用したS/PDIFインタフェース機能を利用するためのコネクタ(同軸TTL変換回路を含む)基板です。市販もしているらしいのですが、バスカードの部分(ケースの背面)に搭載する形になるので使いづらいことからケース前面5インチベイのところにとりつけるような実装形態としてみました。

インタフェースは光(TOSLINK)と同軸(75ΩBNC)の2種類です。

蛇足ですが、S/PDIFインタフェースではIFとインタフェースがだぶってますね。


  1. 動機
  2. 仕様
  3. 回路
  4. 製作
  5. 評価

動機

以前にFMをエアチェックしたりしたテープなどが100本程度ありますが、いまどきテープメディアははやりません。我が家ではビデオテープもDVD化を進めているおり、カセットなどもCD化をはかる必要があるとはかねがね考えていました。

そこで、USB接続のA/Dコンバータを購入し(オンキョーSEU-55)ひとまず81年のライブ・アンダー・ザ・スカイ(まだ田コロでやっていた頃)のソニーロリンズなぞをサンプリングしてCDに焼いてみたのですが、

「ぷつぷつ音がする。1カ所はでに音飛びしている。レコードでもないのになぜ?」

というなぞな現象にぶつかりました。結局調べたところWindowsXPのUSBドライバがタコなだけだったのですが、さすがマイクロソフトの技術力では高々150kバイト/秒のデータ転送さえもできないようです(パッチをあてると直るようですが)。やはりWindowsは信用できません。それはそれとして、USB接続のA/Dコンバータの性能がどの程度のものかも気になります。使用しているチップはUSB接続専用におこしたPhilipsのチップのようです。このチップの実力のほどはよく知りません。

さぁて、どうするかとおもって調べたところ、サウンドカードを改造してS/PDIFインタフェースからデジタルデータを直接取り込むということを実践されておられる方が少なからずいらっしゃるようで、これなら優れた(定評のある)A/Dコンバータを使用できるしと思いました。しか〜し、新たにサウンドカードを買うのもなんだし・・・と調べていると、使用しているマザーボードのオンボード音源がCMI8738というチップであり、このチップには44.1kHzサンプリングのS/PDIFインタフェース機能が搭載されているというではありませんか。

「決まった・・・」

あとはインタフェースのコネクタ部分だけ搭載すればできあがりぢゃ。


仕様


回路

回路は簡単です。回路らしきところでは同軸-TTLのレベル変換回路でしょうか。なお、トスリンクの出力はスペック上はTTLレベルなのでCMOSにつなぐ場合はプルアップが必要になります。

image
回路図をクリックすると拡大

同軸-->TTL

同軸の信号は0.2Vppmin〜0.5Vppmaxのパルス信号で、DC成分は0Vというものです(本来はトランス結合にするらしいです)。

パルストランスは入手できなかったので、コンデンサ結合にすることにしました。また、74HCU04をアナログ的に使うことでTTLレベルまで増幅させています。この結果A/DコンバータやD/Aコンバータとはグラウンドがつながってしまうのであまりよくありません。でもパルストランスが入手できないのでは仕方がありません。そういう意味では光接続なら完全に機器間をフローティングにできますのでよいのかもしれません。

HCU04入力の保護ダイオードはなくても問題ないとは思いますが、念のために入れて置いた方がいいと思われます(0.5VppならばHCの最大定格(-0.5V〜Vcc+0.5V)はギリギリ越えない)。

TTL-->同軸

74HCU04を複数パラ接続として電流ブーストをはかり、出力インピーダンスが約75Ωになり、振幅が1/10になるように抵抗でインピーダンス変換・アッテネータを構成しています。

いずれも簡単な回路です。

光I/Fについては秋月電子などで販売されいるTOSLINKコネクタは入出力がTTLレベルなので(必要に応じてプルアップして)つなぐだけです。

なお、A7S333ではバックボード側にSPDIF接続ピンがあり、ケース前面にコネクタを取り付けると数十センチの信号引き回しとなってしまいます。ここにはシールド線を使うことが望ましいといえます。

同軸のコネクタは一般にはRCAピンコネクタを使用するようですが、個人的な趣味でBNCとしています。今回使用したBNCは50Ωのものなので、インピーダンス的には不整合なのですが、そもそもRCAピンはインピーダンス規定がなされていないコネクタだし、高々6MHz程度だし、ということで価格の高い75ΩBNCは使用しませんでした。

BNCコネクタはなんといっても

というのが好きですし、秋月電子で100円で入手できるというのも魅力です。RCAピンな同軸ケーブルであってもBNC-RCA変換コネクタも秋月電子で売っているので1つ買っておけばなんら不便もありません。


製作

部品数も少なくチョー簡単でした。

完成した写真

image

パスコンは電源の根元に大きめのものを入れておくとよいと思われます。かなり長い線で引き回しているので電源インピーダンスが高めになっているからです。

穴開け加工などもプラスチックなのでらっくらく。いつになくスムーズに事が運びました。


評価

はたして実用になるのであろうか。評価です。

評価基準としては、SPDIFで入力されたデジタルデータがそのままファイルに落とせるかどうかをもって判断します(サンプルレート変換されたり、再サンプリングされない。すなわち外部A/Dコンバータのデジタルアウトそのままのファイルが作成可能かどうか)。

方法

  1. 使用機材 CDP-333ESD 手持ち機材でデジタルアウト(同軸)のある唯一の機種
  2. 音楽信号でもよいのですが、FFTしたときのわかりやすさを考慮してサイン波をCD-Rに焼きます。焼くサイン波は塩族のページにあるものが便利だと思います。
  3. CDプレーヤで再生してSPDIF経由でファイル化します。
  4. CD-Rに焼いたデータとSPDIF入力からファイル化したデータを比較します。

結果

最終的には入力されたデジタルデータとファイル化されたデジタルデータは完全に一致しました。したがって、実用になります。すばらしい。詳細はこちらで。